部品の清掃作業
分解した部品の清掃を行う。給油する場合はパーツクリーナーなどで洗ってもいいが,ドラググリスが無い場合はドラグ部の清掃をしない。油分が無くなったまま放置すると錆が発生してしまう。
釣具店に出した場合だと,1つ1つの部品を超音波洗浄器というもので洗浄するらしい。さすがに,お金を取るだけの事はある。
超音波洗浄器は家電量販店などで5000円前後から販売されているが,私はそこまでこだわりメンテは行わない。面倒だ。
バス釣りみたいに軽量ルアーを投げたりしないので,腐食せずスムーズに機能すれば良い。
ちなみに私の自己流清掃だと・・・・
金属パーツは,パーツクリーナーなどで洗浄している。プラスチック部品にパーツクリーナーは部品を傷める気がするので使わない。ペーパーウエスやキッチンペーパーなどで拭き取り。
全て分解している訳ではないので,できる範囲で軽く清掃している。年に1~2回程度行っている。
IOSドラググリスの塗布方法PARTⅠ
※ スピニングリールです。
IOSドラググリスの塗布方法PARTⅡ
IOSドラググリスの塗布方法PARTⅢ
ドラグ以外の部分には,私はシマノ製のオイル&グリスを使用している。
「ステラ,アンタレスに使用している」というキャッチフレーズに負けて買った。
青色はオイルだ。ベアリング関係に給油する。
赤色はグリスで,ギヤ等に塗る。
個人的には,スプレーは飛び散るのであまり好きではない。使ってみて分かった。
特に遠心ブレーキ付近にスプレーする時は,気を使う。
これはリール(ダイワ:アルファス150H)を買った時に付属していたオイルだ。
シマノやアブも,似たようなオイルが付いていた。
こういったオイルの方が使いやすいと思う。余計なところに飛び散らないので汚れなくていい。
細くて長いノズルがあると最高だが。
私の清掃・給油は,かなりアバウトなので参考にならないと思うが,一応書いておく。
これ以上分解しない場合は,樹脂製部品も多いので,パーツクリーナーによる丸洗いはしない。
白い樹脂製のギヤ2つは,そもそも作動時の負荷が小さく(だから樹脂製なんだと思う),グリスの必要性をあまり感じない。ラジコンのギヤ用グリスを使う人もいるようだが,私は無給油でもOKだと思っている。
磨耗しても2つで500円程度の部品であるためシビアな管理はしていない。
スプレーグリスをちょっと吹いておしまい。樹脂ギヤとは相性悪そうだが。
その他可動部と金属部に,テキトーにグリスを吹く。
ボデーにも少量グリスを吹いて,腐食防止。かなりテキトー。
組み付けだ。まずは「ピニオンギヤ」と「クラッチヨーク」だ。
クラッチヨーク(白い部品)の向きを間違えないようにしよう。写真の向きで正しい。
ピニオンギヤを組み付けしたら,両脇のスプリング(2個)も入れておいていいだろう。
スプリングを2つ入れる。
私は,錆 防止のためスプリングにもグリスを塗る。
このスプリングを入れてからクラッチレバーを押すと,バネが勢い良く飛び出すので注意!
私は,バネを探すのに10分位かかってかなり焦りました!
いよいよメインギヤ周辺の組み付けだ。
まずはストッパーギヤ。
中心の穴が,四角いのに注目!
シャフトにきちんと合わせないと,組付不良になる。
シマノ純正のドラググリスを両面に薄く塗って組み付け。
裏面はドラグ性能としては必要なさそうだが,私は腐食防止のために塗っている。
ストッパーギヤの中心にある穴の四角形が,シャフトにきちんと合っているか確認する。
シャフトの四角い部分は非常に薄いので,しっかり合わせたという手ごたえを感じにくい。
次は「スタードラグ座金」だ。両面にドラググリスを薄く塗る。
普通のオイルやグリスでは,ドラグが滑ってしまうらしい。
続いてメインギヤ。入れるだけだ。
「スタードラグ座金」が当たる面に薄くドラググリスを塗る。
写真では結構塗っているように見えるかもしれないが,フラッシュに反射して目立っている。
次は「スタードラグ座金」だが,メインギヤの収まる部分に薄くドラググリスを塗っておく。
かなり薄くでいいと思うが,詳しくは分からない。
続いて「スタードラグ座金」だ。
両面に薄くドラググリスを塗って組み付け。
メインギヤにも塗っているので片面(上の面)だけでいいかもしれないが。
「スタードラグ板」を入れる。
向きがあるようなので注意!この座金は若干湾曲しているが,盛り上がっている方が上側に付いていた。
板の上(写真に写っている部分)はドラグ機能とは無関係(摩擦しない部分)で給油の必要性が無い気がするが,海での使用なのでドラググリスを薄く塗って伸ばしておく。
組み付け後メインギヤを少し動かして,スムーズに動くか確認しておく。
メインギヤとピニオンギヤがきちんと入ると,二つのギヤの高さは,ほぼ同じになる。
分解前に高さを確認しておくと良い。
メインギヤの方が高くなっている場合は,先ほどの「ストッパーギヤ」の四角い穴がシャフトにきちんと入っていない可能性がある。
クラッチヨークを反対に組むと,このようにメインギヤよりピニオンギヤの方が高くなる。
続いて「ローラークラッチインナーチューブ」を入れる。チューブは上下の向きがあり,矢印の穴に合うように入れる。
私は,このチューブの内側(シャフトの方にも)に綿棒などでグリスを薄く塗っている。錆防止のため。
多く塗りすぎるとドラグ内部に侵入して,ドラグが滑ってしまうので注意。普通のグリスよりドラググリスの方がいいのかな?良く分かりません…。
チューブの外側は「ローラークラッチベアリング」のローラーが接触する部分なので,薄くオイルを塗っている。
ドラグに垂れないように注意。
ローラークラッチベアリング周りにグリスを塗るのはクラッチ機能に支障が出るらしいので,グリスはダメだ。
メインギヤとピニオンギヤにも,グリスを給油する。
錆だらけのローラーベアリングだが,作業を続行。 ベアリング部に給油する。
ここの給油は,グリスは絶対ダメらしい。
そもそもこの部分は「ワンウェイ・クラッチ」の構造で,リールを巻く方向と反対にハンドルを回そうとしたとき,しっかりと「ロック」しなければならない。
ここに余分な油分があるとローラーの引っかかりが悪くなって滑りやすくなり,しっかりとロックできなくなってしまう。
ネットで探しても明確な記載が見つけられなかったが,「給油しない」と「粘度の低い(サラサラの)オイルを給油」の2つに分かれた。
「本体A」を取り付けする。
事前に確認すること
- ピニオンギヤとメインギヤの高さ
- ピニオンギヤの脇にあるバネ2つがずれてないか
- ローラークラッチインナーチューブは溝にはまっているか
- 各部の清掃・給油はOKか
真上から垂直に被せる。
ローラークラッチのチューブとベアリング(ローラー)で,少し引っかかりを感じた場合,あまりグリグリすると傷めてしまうかもしれない。
まあ,普通に入ると思うが。
普通に入ると,苦戦することなく本体と密着する。
一周見渡して,すき間が無いことを確認する。
すき間があるとしたら,なんか変だ。
インナーチューブが見える。ベアリングとの高さが揃っているか確認する。
本体Aを上げたり下げたりして取り付けすると,チューブも上がってしまうかもしれないので注意。
チューブが上がってドラグの溝から外れれば,この高さが揃っていないだろう。
本体と本体Aを密着させたまま,ネジ2本を取り付けする。
1本だけを強く締めないで,まずは2本とも軽く締めよう。
2本とも軽く締めたら,本締めだ。
小さいネジでナメてしまいやすいので注意しよう。
リールを逆さにすると,さっきのローラークラッチインナーチューブが落ちてくるかもしれないので注意する。