組み付けも後半戦だ。
座金を入れていこう。
まずは「スタードラグベアリング座金」。
向きは無いと思うが,確信は持てないので忘れないように管理する。
そして,「メインギヤ座金」。向きがあるので注意しよう。
2枚とも同じ部品だが,同じ向きでは組み付けしない。
( ←このような形をしている座金なので,2枚を
( ) ←このような向きに組み付けする。
この2枚の座金を点接触するように組み付けする事で,座金のしなりを利用してドラグの微調整が可能になっているのではないかと思う。
次は「スタードラグスペーサー」だ。
私は全ての座金に薄くグリスを塗っている。
海水で使用しているため,防錆が目的。
正しいのかどうかは分からない。完全自己流だ。
この部品の裏側は・・・・。
こんな色だ。つまり,向きがあるようだ。
こっち側が,さっきの「メインギヤ座金」に乗っかるように組まれていた。
元の向きに合わせておこう。
次は「スタードラグ固定ナット」と「スタードラグバネ」を組み付け。
固定ナットは向きがあり,写真の向きで組む。
バネがずれないようになっているのだと思う。
こんな感じになります。
私は,このナットが動く範囲のネジ山に,薄くグリスを塗っている。
固定ナットではなく可動するナットのためだが,給油の良し悪しについては,良く分からない。
自己流だ。
もう少しで完成です。ドラグのハンドルを組み付けする。
事前に「音ダシバネ」と「音ダシピン」は入れておく。
そしてここからは,一連作業になる。
まずハンドルを,バネを圧縮しながらこのように押し付け・・・・。
「音出シ板」を入れる。「音ダシピン」が脱落していないか確認してからだ。
板の向きは,多数の穴があいている方がピン側になる。
手を離したら「ビヨ~ン!バラバラ・・・・。」になるので注意!しっかり押し付けておく。
「リテーナーハンドル」を入れる。
しっかり押し付けておく。
ナットを付ける。ナットとボルトの高さ関係が重要だ。
写真のように,軽く締めた状態で,ほぼ同じ高さになれば正常。この高さは,分解前に確認しておくと良い。
ナットの方が高ければ組み付け不良,ボルトの方が高ければ座金などの組み付け忘れが考えられる。
レンチを使ってナットを軽く締め付けする。
リテーナーとナットの位置関係がシビアなので,この段階では軽く締め付けするだけにしておく。
ハンドルを取り付けする。
ナットと合わさる部分が12角になっているため,ナットの角度が悪いと・・・・。
こんな感じで,ビスの取り付け穴がずれてしまう。
ナットの角度を微妙に調整しよう。
うまく合ったら,ビスを取り付けする。
1本だけ強く締めないで,2本を均等に締めていく。
スプールを付けて完成!
チェックポイント
- ハンドルの回転はスムーズか
- スプールを指で押さえて,ハンドルは軸方向と回転方向にガタがないか
- ドラグを回したときの回転数は分解前と同じか
- ドラグハンドルを回しながら,ドラグ力のテスト
- クラッチは正常にON・OFFできるか
- スプールの回転はスムーズか
- レベルワインダーの動き
- メカニカルブレーキの機能は正常か
などなど・・・。
続いてハンドルの分解だ。
ハンドルノブにもベアリングが入っているので給油しよう。
写真のように,フタを外す。
マイナスドライバーで回せるナットがある。
注意!! 右巻きのハンドルは,このナットは逆ネジだ。時計回りに回すと,緩む。
リールを巻いた時にナットが緩むのを防止しているのだろう。
左巻きの場合は,通常の方向なのではないかと思う。モデルによって違うようなので注意!
ちなみに,このコンテンツの撮影時,逆方向に回そうとしてナットを破損寸前にしてしまった・・・・。
ナットの中心部分には溝がないので,幅が広めのマイナスを使わないと結構ナメやすい。
ハンドルをリール本体から外してから分解しようとすると,意外とグラグラして緩めにくい。
ナットが外れた。
ずいぶん前に分解した事があったのだが,久しぶりだったので逆ネジである事をすっかり忘れていたため,写真では分かりずらいが少しナメてしまった・・・・。
ハンドルノブは,引っぱるだけで簡単に取れる。
ベアリングは,ノブにくっついて取れてくる。
ハンドルに,薄いワッシャーが残る。ノブ側にくっつく場合もあるだろう。
非常に薄いので無くさないように注意。
写真無しだが,ハンドルノブの中にベアリングが入っているので給油する。
ノブはゴム製なので,パーツクリーナーなどが付着するとベタベタになることがあるので,ベアリングを洗浄したいときはノブから外さないとダメだと思う。
外した事がないので,次回にする。