ナットが外れた。
予想通り,ナットの裏側にワッシャー(スペーサー)が1枚くっついてきた。
このスペーサーは,向きがあるので注意だ。表と裏で,色が違う。
ここから先は数枚のワッシャーがあり,くっついている事が多いので,1枚1枚確認しながら外していく。
このリールの場合,上写真の「スペーサー」を除くと,残り3枚の「座金」がある。
座金は反り返っており上下の向きがあると思うので,外してから向きが分からなくならないようにする。
座金がくっついて取りにくい場合があるので,私はここでピックを使う。
ピックは金属製のため,部品に傷を付けたりネジ山を傷めないように注意する。
使った事は無いが,「つまようじ」なんかでもいいかもしれない。
取れた。部品名称は,「メインギヤ座金」。
向きを忘れないようにして置こう。
この座金と全く同じ部品が,もう1枚あるので外す。
2枚の同じ座金が外れたら,もう1枚だ。
この1枚の座金は,色も部品名称も違う。
「スタードラグベアリング座金」だ。
座金が全て外れた。
この状態で本体を逆さにした場合,「ローラークラッチインナーチューブ」という筒状の部品が落下してくる場合があるので注意する。
私のリールは,ここにサビ癖がついてしまったようだ。
前回のオーバーホールでうっすら錆びていたのを清掃・給油して,その後2回しか使っていないのに,すぐにまたサビてしまった。
したがって,インナーチューブは落下してこない。
今回は部品を買ってないので,次回の作業時に交換することにした。
外した部品は,このように順番に並べておく。
部品を置く向きも,きちんと揃える。
地震などがきてバラバラになっても復元できるように,順番と向きを覚えた方が良い。
次はスプールを外そう。
このリールは「エスケープ・ハッチ」を採用しているので,レバーを動かすとワンタッチでパーミング・カップが開く。
この機能は便利で,結構お気に入りだ。メンテしやすい。
ハッチが開いた。
スプールを支えている「本体枠B受ケ組」という部品を外す。手で簡単に回せる。
ちなみにこの部品は,内周が遠心ブレーキのドラム(接触面)になっているので,内周は手で触らないこと。
遠心ブレーキには余計な汚れや油分が付着しないように気を配る。
外れた。
遠心ブレーキのブロックが1個付いていないが,細かい事は気にしないで。
次に,スプールを外そう。
このモデルはリール本体とスプールのすき間が非常に少なく,ラインが挟まったりするとスプールが出てこない。無理やり出さないようにする。
オッケー!
「本体枠B受ケ組」と名付けられている部品。
内周の銀色部分が,油脂厳禁の「遠心ブレーキドラム」だ。スプールが高速回転すると遠心ブレーキのブロックが飛び出し,ここに接触してバックラッシュを防ぐ。ちなみに「遠心ブレーキドラム」という名前は私の自己流だ。たった今,考えた。
ちなみに,この内周をパーツクリーナーで清掃するのは良くないと,ネットに書いてあった。給油はしないが適度な油分が必要と書かれていた。わがままな部品だ・・・。
中心部分はベアリングがあり,スプールのシャフトが入るようになっている。ベアリングには組み付け時,給油する。
続いて「本体A」という部品を外す。
この部品は6500円もする,このリールでは2番目に高価な部品だ。
裏側からネジ2本で固定されている。
まず1本目。スプールが付いていた部分の近くだ。
一気に外さないで,一発緩めておく。
2本目。一発緩める。
リールをこの向きにしたまま2本のネジを外すと,「本体A」が開いて部品がバラバラと落ちてくる可能性があるので注意する。
まだネジは1回転程度緩めるだけで,外さない。
2本のネジは,リールをこの向きにして外すといいだろう。違う向きで外す場合は,リール本体と「本体A」をしっかり持って,密着させた状態で外す。
「本体A」だけを持ってネジを外すと,リールが落下して部品がバラバラになって,涙目になってしまうので注意。
メカニカルブレーキのキャップが外れているが,これはいつ外しても問題ないと思う。
早く外すとオイルが手についてベタベタになるので,まだ外さなくていい。
適切な写真を準備するのも,なかなか難しいもんです。
「本体A」を垂直に持ち上げて外す。
黄矢印のスプリング(2個)は,非常に落下しやすい。
青矢印は,「ローラークラッチインナーチューブ」という筒状の部品だ。これは「本体A」にくっついて外れる場合がある。
チューブに錆が付着している・・・・。
「本体A」が外れた~!
ふぅ・・・。
久しぶりの分解,意外と緊張するぜ・・・。