「両軸リールのメンテナンス3」からの続き。
クラッチレバー周辺を組み付けしていこう。
クラッチレバーには四角形の穴が開いていて,この部分に金属部品が入るようになっている。
金属部品を付けていく。
クラッチレバーの四角形の穴に入れ,スプリングも通しておいた方がいいと思う。
次に,クラッチの動作を変える切り替えレバーを取り付ける。
この部品には向きがあり,写真の向きで正しい。
スプリングを縮めながら組み付けしなければならないので,この形にするにはコツが必要。
銀色の金属部品も少し持ち上げながら入れるといいだろう。
この周辺での作業では,恐らくココが一番難しいと思う。
組み付けした後はバネのテンションにより弾けてバラバラになりやすいので,不用意に部品に触らないこと。
レバー操作を行ったら,高確率で部品が弾け飛ぶ。
ここまで組んだら,ピニオンギアが付く部分にベアリングがあるので,オイルを給油しておく。
もう少し早い段階で給油しておいた方が安全でしたね・・・。
次に,この部品を組み付け。
このスプリングには向きがあり,スプリング両端の引っ掛ける部分の大きさが違う。
大きい方をリール本体のピン部に掛け,小さい方を金属部品に引っ掛ける。
このように組み付けする。
この部品もすぐに弾け飛んでしまいやすいので,十分注意する。
ワッシャーを乗せる。たぶん向きは無い。
私はこれらの金属部品表面に,グリスを塗っている。主に防錆が目的なのだが,正しいかどうかは分からない。
次にハンドルのシャフトを取り付けする。
一番下になる部分にベアリングが付いているのでオイルを給油。少し回転させて,なじませる。
ネジ2本で固定する。この状態だとネジで固定した後も,ハンドル軸は結構グラグラしている。
この地点で先ほど付けたスプリング周辺は安全な状態になったのだが,まだクラッチ周辺は弾け飛ぶリスクが残っているので,レバー関係は操作しない。
ハンドル軸を手で回してみて,スムーズに回転する事を確認しておく。回転が重い場合は,組み付け不良などの可能性がある。
プレート表面に薄くグリスを塗っておく。完全自己流。
ピニオンと金具を同時に装着。
金具には向きがあり,写真の向きで正しい。
金具は上下,裏表と装着パターンが4つあると思うが,ピニオンがきちんと装着される向きは1つだけ。だから間違えようが無いとは思う。
ピニオンにはグリスを給油する。装着してからの方が,手が汚れにくいと思う。
こんな感じになる。
グリスは,ギア部だけでなく金具との接触面にも塗る。
私は金具表面にも薄くグリスを塗った。
スプリングを2個入れる。
続いてドラグ部品を組み付けしていく。この部品を右側から順番にいれていくだけだ。
ドラグ周辺にグリスを塗るのかどうか謎だったので私は最初に「シマノ」純正のドラググリス(ベイトリール用)を塗ってみたのだが,ドラグがユルユルになってしまって使い物にならなくなった。
そのため再度分解し,グリスを全て落として組み付けし直したところ,調子の良いドラグになった。
ドラグワッシャーが劣化している可能性もあるのだが,このドラグは無給油式なのかもしれない・・・。
という事で,これ以降の写真はグリスが付いているが,「シマノ純正ドラググリスは塗ってはいけない!」という事で見ていただきたい。
無給油式なのか,ダイワで適切なグリスが売られているのかも分からない。
まずは「ストッパーギヤ」を入れる。たぶん向きは関係無いと思うが,ドラグワッシャーの跡が残っていたので同じ向きに組んだ。
続いて,ドラグワッシャーを入れる。たぶん向きは無い。
バス用ベイトリールと比べると,随分小さいワッシャーだ。
よくよく考えると,このサイズのワッシャーでメインギヤを押さえるんだから,グリスを塗ったら滑りやすくなって当然かな・・・。
メインギヤを入れる。向きはコレでOK。
小さい金属製のワッシャーを入れる。たぶん向きは無い。
ドラグワッシャーを入れる。たぶん向きは無い。
このワッシャーが非常に薄くて(0.5mmくらい),柔らかい。最初からなのか古くなったためかは分からないが,このドラグワッシャーが劣化したためグリスを塗ったら滑りやすくなったのかもしれない。
とにかくシマノのグリスを塗ったらズルズルに滑るようになってしまった。メーカーが違うグリスなので当然といえば当然なのだが・・・。
一番上のワッシャーを入れる。
続いて,ワンウェイ・クラッチ(ローラークラッチ)周辺の組み付け。左の部品から入れていく。
分解時も確認したが,この部品には向きがある。
このように平らな面がある方を下(ギア側)にして組まれていた。
なので,こっちを下にして組む。
こんな感じ。
続いてワンウェイ・クラッチ(ローラークラッチ)の組み付け。
この部品にも向きがある。
このように,青くなっている方が下(ギア側)になる。
こんな感じになる。