ここまで分解したときのリール本体

「両軸リールのメンテナンス2」からの続き。

レベルワインダー周辺の分解で最後だ。

現在の本体は,こんな感じ。

上から見たリール本体

斜めから見ると,こんな感じ。

レベルワインダーのキャップを外す

レベルワインダーをリール後方から見てみると,ここにマイナスドライバーで緩められるナットのようなものがある。

まずはここを外していこうと思うのだが,この中には非常に小さいワッシャーが入っているので無くさないように気をつけよう。

キャップ内にワッシャーが入っている

ナットを外したら,小さいワッシャーはナットの中にくっついていた。

このワッシャーはリールの製造段階での製品のバラツキを調整する役割があり,部品のすき間を調整するためのもので,機種によっては数枚入っているようなので油断しないこと。

私のリールは,このワッシャーは1枚だけだった。

外れたキャップとワッシャー

こんな感じになる。

私のリールはナット側にくっついてきたが,本体側にくっつく場合もあるので注意しよう。

本体に残っているレベルワインダーのピン

ナットが付いていた部分は,こんな感じになっている。

この中にピン状の部品が入っているのだが,汚れがひどい場合は取り出すのが難しいかもしれない。

外れたレベルワインダーのピン

こんな感じの部品が入っているのだが,まだ外れていないものとして話を進めていく。

ピンを固定しているリング

まずはこの部品を外していく。

何という部品なのか分からないのだが,リール本体に噛み込むように取り付けされており,無理をするとこの部品やリール本体が破損するかもしれないので注意しよう。

なるべく斜めにならないように,均等に持ち上げていく。

外れた瞬間に飛んでいく恐れもあるので,何かでガードした方が万全だ。

外れたリング

外れた。

黒い樹脂プレートを外す

この黒い部品が外れる。

写真の場所はドライバー等が引っ掛けやすいように少し穴が開いている。

クロスギヤ軸をパイプを外す

こんな感じで分離していく。

クロスギヤ軸

まずは右側の部品から外すと楽だ。

ドライバーなどでピンを押し出す

この状態だと左側の部品は,レベルワインダーが引っかかって取れない。

まずはレベルワインダー内のピンを取り出す。

この状態だと横の穴から棒状の物を入れれば,ピンを上げる事ができる。

少し顔を出したら,手でつまんで引っ張ればOK。

外れたクロスギヤピン

ピンが外れた。

あとは,黒い部品を矢印の方向に引っ張り出すと・・・。

レベルワインダー周辺の全部品

こんな感じに分離できる。

ここまで分解した全部品

まだ少し分解できる部品は残っているものの,これだけ分解すれば十分だろう。

レベルワインダー周辺

こちらはレベルワインダー周辺の部品。

メインギヤ軸のベアリング(清掃前)

分解が終わったら,まずは部品の清掃作業だ。

今回のコンテンツはある程度清掃が終わった状態の写真を多く使っているので程度が良く見えるかもしれないが,さすがに10年以上放置していたリールだけあって,実際の状態は非常にヤバかった。

これは初めて分解したときのベアリングの状態。

リールってベアリングの数が多いと巻き心地が良くて高級品だったりするが,メンテしなければベアリングが多いほど巻き心地が悪くなりやすく,ダメージはデカくなる。

あまりメンテしない人はベアリング数が少ないモデルを選んだ方が,価格も安いし長持ちすると思う。

ピニオンギアをつまようじで清掃

ピニオンも腐食気味だったので,つまようじで奥まで清掃した。

リール本体を面棒で清掃

本体は面棒などで清掃。

クロスギヤ軸をつまようじで清掃

レベルワインダーの溝は,つまようじで綺麗にした。

本体カバーの清掃

10年以上蓄積された汚れを,丁寧に取り除く。

シマノ純正リールオイルとリールグリス

清掃が終わったら,給油しながらの組み付け作業だ。

私はダイワ系のオイル・グリスは持っていないので,シマノ純正を使ってみようと思う。

指定外のオイル類なので,相性については分からない。

また,これ以降の給油作業については完全な自己流で,正しいかどうかは分からないので参考程度に留めてください。

レベルワインダーの組み付け作業

まずはレベルワインダーの組み付け。

まずはこの黒い部品を入れながら・・・。

レベルワインダー

途中でレベルワインダーを合体させる。

パイプとレベルワインダーを組み付けした状態

黒い部品同士なので見にくいが,こんな感じになる。

金具を取り付け

ツメでロックする部品を付ける。

少し硬いが,爪を立てて押し込めば入った。

クロスギヤ軸

続いて,この部品を入れていく。

レベルワインダーが動くための溝があるのでグリスを塗って組み付ける。

ちなみに私は,組んでからグリスを吹き付けている。

クロスギヤ軸をリール本体に取り付け

横から入れるだけ。

クロスギヤピンを取り付け

続いて,ピンを入れていく。

レベルワインダーの穴でピンが動くため,私は穴の中にグリスを注入した。

レベルワインドキャップと座金を取り付け

小さいワッシャーとナットを付けていく。

分解したときのワッシャーはナットの中に入っていたが,ナットに入れて組むと,トラブルが起こりやすい。

座金の取り付け位置

このように,ピンの上「真ん中にくるように」組み付けする。

ズレてしまうとレベルワインダーとナットの間に挟まってしまうので注意すること。ピンとナットの間にくるようにする。

私はワッシャーにグリスを塗って組み付けした。

キャップを締め付け

ナットを取り付けする。

プラスチック同士なので,締めすぎたら割れてしまう。十分注意する。

レベルワインダーの動きを確認

ここでレベルワインダーの動きを確認する。

スムーズに動いて,きちんと折り返してくること。

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