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製作開始日:2016年1月7日

潮流が書かれた潮汐表

今回は1級小型船舶操縦士免許の試験に出てくる「潮汐表を使った問題」の解き方,第2弾です。

今回使う潮汐表は以前紹介した「潮汐表の問題を覚えよう!~潮高編~」で見た表と良く似ていますが,よく見てみると記述が少し違っていますね。前回は潮の満ち引きによって海面の高さが変わる「潮高」に関する表でしたが,今回は潮の流れる向きと速さである「潮流」に関する表になっています。

表の詳しい見かたは後でするとして・・・。

陸地によって狭くなっている水域

例えばボートで海を航行しているとき,陸地によって狭くなっている水域ってありますよね。こういった場所の事を「海峡」と言ったりします。「瀬戸」や「水道」などと表現することもあるようで,全て同義語みたいです。

こういった狭くなっている場所というのは潮の満ち引きによって発生する流れ,「潮流」が速くなりやすく,しかも上げ潮の時と下げ潮の時で流れる向きが反対になったりしますので注意が必要です。

上げ潮のときの海流は「北流」

例えば図のような海域で上げ潮のとき,南から北へ向かっていく潮流「北流」が発生したとして・・・。

下げ潮のときの「南流」

下げ潮になったとき,今度は潮流が反対になって北から南へ向かう「南流」になる海域があったとします。

潮流が書かれた潮汐表

こういった海域(以下 海峡と呼ぶ)の潮流の向きが変わる時間や流れる速さなどは日によって違い,「海峡によって発生する潮流」が詳しく分かっていないと航行する上で危険な状態になる事もあるため,潮汐表を使って事前に調べておいてから出航する,という事だと思います。

私も早く,こんな知識を使うような航海をやってみたいもんです(笑)。

それでは練習問題を見ながらやってみましょう。

潮流が書かれた潮汐表

例題:

4月7日の鳴間海峡の潮流について述べた次の文のうち、正しいものはどれか。ただし、潮汐表によると、当日の鳴間海峡の潮流は表のとおりで、表中、+は北流、-は南流を表す。


  1. 北流が最も強くなる時刻は、16時45分である。
  2. 南流から北流に変わるのは、07時25分と20時19分である。
  3. 南流が最も強くなる時刻は、04時25分である。
  4. 午前の南流の時間帯は、04時25分~07時25分である。

潮汐表の日付を表している箇所

まずは表の見方を覚えていきましょう。

赤丸で囲った場所は日付を表しており,今回の表では「4月7日」という意味になります。

北流を表す符号と値

続いて,一番右の列を見ていきます。

数値が4つ縦に並んでいますが,上から順に「-」「+」「-」「+」の符号が付いていますね。

問題文を振り返ってみると「表中、+は北流、-は南流を表す。」となっていましたので,赤丸の部分は「+」ですから,要するに「北流」を表しています。そして数値は流速を表していて,単位は「kn」となっていますから,「ノット」になりますね。

南流を表す符合と値

次に青丸部分を見てみると,符号が「ー」なので,こちらは南流を表しています。

青丸で囲った場所の上の値は「南流6.8ノット」,下の値は「南流7.5ノット」という意味ですね。

・・・。

そういえば・・・。

「1ノット」って1時間にどれ位進む速度でしたっけ?

1,528m だったはず

1,582m でしょ

1,825m だよね

1,852m です

 

潮流データの読み方1

次に,潮流のデータは「横一列が1セット」として考えて読んでいくと分かりやすいので,横一列を1セットとして,一番上のデータから見ていきましょう。

「転流時」とは,その流れが始まる時刻を表していて,今回は「1:18」になります。

「最強」は流速が最も速くなる時刻を表していて,「4:25に流速が最も速くなる」と考えます。

そして流速が最も速くなったときの速度は「6.8ノット」という事になりますね。

横一列のデータをまとめて読んでみると,

「1:18から南流が始まり,4:25に流速が最も速くなり,その時の流速は6.8ノットである」

ってな感じになります。

潮流データの読み方2

同じように上から2番目を見ていきます。

「7:25から北流が始まり,10:38に流速が最も速くなり,その時の速度は8.2ノットである」

ってな感じですね。

そして7:25から北流が始まるという事は,「1:18から7:25までが南流だった」という事になりますね。これが問題を解く上で,重要な情報になります。

潮流の表示

あとは同じように読むだけです。上から3番目のデータは,

「13:54から北流が南流に変わり,17:05が最速となって,その時の速度が7.5ノットである」

という事は,

「7:25から13:54までが北流だった」

という事。

潮流データの読み方4

ラストです。

「20:19から北流が始まり,23:16に最も速くなり,その時の速度は7.5ノット」

そして,

「13:54から20:19までは南流だった」

ここまで読めれば,この表を使った問題は高確率で正解が取れます!

北流の詳細データ

もう一度例題を読んでから,選択肢を考えていきましょう。

例題:

4月7日の鳴間海峡の潮流について述べた次の文のうち、正しいものはどれか。ただし、潮汐表によると、当日の鳴間海峡の潮流は表のとおりで、表中、+は北流、-は南流を表す。


  1. 北流が最も強くなる時刻は、16時45分である。
  2. 南流から北流に変わるのは、07時25分と20時19分である。
  3. 南流が最も強くなる時刻は、04時25分である。
  4. 午前の南流の時間帯は、04時25分~07時25分である。

まずは選択肢1を考えてみます。「北流が最も強くなる時刻は、16時45分である。」

北流のデータは2つありますが,「最も強くなる時刻」なので, 午前の最強は8.2ノット,午後の最強は7.5ノットなので,速い方の「午前」で考えていきます。

最速である8.2ノットになる時刻は,10:38ですね!16:45ではありません。

北流の詳細データ

次に,選択肢2番を考えていきます。「南流から北流に変わるのは、07時25分と20時19分である。」

1:18から始まった南流が7:25から北流になり,13:54に南流へと変わり,20:19から北流へと変わります。

北流の始まりは,7:25と20:19ですね!

なので,この選択肢(2番)が正解となります。

南流のデータ

続いて3番を読んでみましょう。「南流が最も強くなる時刻は、04時25分である。」

南流のデータを見てみると,午前は6.8ノット,午後は7.5ノットなので,南流が最も強くなるのは午後ですね。

最も強くなる時刻は17:05になりますので,間違いです。

南流のデータ

ラスト,4番目を見てみます。「午前の南流の時間帯は、04時25分~07時25分である。」

午前の南流は,1:18から始まりますね。そして7:25には北流へと変わりますので,午前の南流の時間帯は「1:18~7:25」となります。

なので,間違いですね。


潮汐表を使った問題は必ず出題されるそうですが,「潮高」を求める問題と「潮流」を求める問題があります。「潮高」の問題は細かい計算が多くて面倒ですが,「潮流」の問題は表の見方が分かればサービス問題とも言えます。頑張って当ててくださいね!

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