製作開始日:2016年10月09日

自動車用電動空気入れ

最近になって自動車のタイヤに空気を入れるための電動ポンプを入手した。ゴムボートを膨らますのに使えないかテストしてみたので紹介していこう。

最近の自動車にはスペアタイヤが付いておらず、パンク修理剤や電動式空気入れなどを搭載している車種が多くなってきたらしい。

私自身、路上でスペアタイヤに交換するといった事は今まで一度もないし、いざ使うときになって取り出してみるとマトモな状態ではなかったりする事もあるんだろうね。

スペアタイヤを積まなくて良くなれば車は軽くなって燃費も良くなるだろうし、いい事だと思う。

さらに私のような別用途で使用する人にとっても、ヤフオクなどで格安販売されていたりするので超ラッキー(笑)。

ボート用ポンプ(BM-SP2000)と自動車用ポンプの大きさ比較

今回私が入手したのは恐らくダイハツかスズキの軽自動車に標準搭載されていた電動ポンプ。

最近ボート用に使用している超高圧電動ポンプ(BM-SP2000)と比較すると超コンパクトで軽量、持ち運びも便利だ。しかもヤフー!オークションでの相場はなんと未使用品が2000円程度。1000円台~2000円台で類似品が結構売っている(相場は変動します)。

ヤフー!オークションで自動車用電動空気入れを見てみる

まあ、問題は性能なんだけどね。

ボートに空気を注入中

早速先日の釣行でテストしてみた。

他の高速ポンプ(ブロワー)で一通り低圧注入が完了した状態で、このポンプを使用して高圧注入した結果、全ての空気室へ高圧注入するのに掛かる時間は約10分。少し長いと思う人もいるかもしれないが、この時間は船外機や魚探、釣り道具の準備ができるため私の場合は全くストレスにならない。

音はボート用超高圧ポンプより少し静か。自動ストップ機能が無いのでこまめに空気圧をチェックする必要があるが、慣れてきて注入に掛かる時間が把握できれば大丈夫だろう。

トータル的に考えて私はこれで十分と思ったが、気になるのは耐久性ですね・・・。

電動ポンプの電源スイッチとエアゲージ部

まずは今回私が入手したポンプを見てみよう。

車のタイヤに空気を入れる商品なので、高圧注入は当然できる。一般的な乗用車のタイヤだと2kg前後の空気圧が多いが、このポンプでは3.5kg程度まで充填可能。圧力を示すメーターは約4kg(400kPa)まで表示される。

ボートの空気圧はエアフロアでも0.5kg程度(50kPa)なので楽勝ですねー。

操作ボタンは電源のON・OFFのみ、自動停止機能は無し。

本体の背面側に配線とホースが内臓

本体の背面側には空気を入れるホースと、車のアクセサリーソケットから電源を取る配線が入っている。

シガーソケット用配線

この商品は車内から電源を取ってタイヤ付近で使用する想定のため電源コードは結構長く、だいたい2.8mくらい。

車種にもよると思うが、私の場合は膨らます前のボートへ楽勝で届く。

シガーソケット部を分解すると、ヒューズが入っている

アクセサリーソケット部は分解できるようになっており、管ヒューズが内臓されている。

入っていたヒューズは10A。車両側のヒューズが10Aより大きい(15Aなど)場合は、電気が流れすぎたときにこちらのヒューズが切れると思う。

エアー注入口

エアー注入口はネジ山が切ってあり、自動車タイヤのバルブ部分に手でねじ込んで使用する構造。

このホース長さは、本体から約40cm。

ボートに空気を注入中

私の場合はこの電動ポンプを「4連空気充填システム」に接続できればいいだけなので、加工するのも簡単なのだ。

ポンプを加工するための準備品

準備するのはこれだけ。

  1. 電動ポンプ本体
  2. 13mmの塩ビ管をつなぐジョイント
  3. フタになるもの

塩ビ管を通した

4連空気充填システムは13mmの塩ビ管用ジョイントの外側がぴったりはまるサイズのホースになっているので、塩ビジョイントをポンプの空気注入ホースに通して、あとは空気が漏れないようにするだけで完成なのだ。

このときにホース先端の注入部は少し長く出しておくのがポイント。先端を使用できるようにしておくことで、自動車やドーリーのタイヤに空気を入れる事も可能になる。

ゴムのフタ

塩ビ管とホースの間から空気が漏れないようにするために、今回はホームセンターに売っていたゴムのクッションを使用した。

ゴムのフタを塩ビ管にはめる

サイズは直径18mm、厚さ9mmのゴムで、塩ビ管の内径ぴったり。ほんの少しだけ緩いのだが、ゴムの中心部にある穴を広げてホースを通すときに、少しキツ目にするとゴムの外径も少し大きくなってぴったりになった。

加工が終わった電動ポンプ

こんな感じで完成した。

コンパクトに仕上げるため塩ビパイプは真ん中から金ノコで切断、半分の長さにしてみた。ホースに刺さりやすくなるように先端側をヤスリで丸く削った。

ゴムの中心部を家にあった彫刻刀でホース外形より少し小さい寸法で穴を広げ、ゴム→塩ビ管→ゴムの順でホースに入れただけ。

ゴムのフタは結構キツくなってしまい、塩ビ管に全部入れる事はできなかったが、キツい分空気の漏れは無さそう。

今のところ接着剤は使用していない。

ゴムのフタが準備できない場合は、シリコンボンドなどをホースと塩ビ管の間に注入してもいいんじゃかいかと思う。

電動ポンプを使用

使用方法(例)

  1. 低圧ポンプでボートを膨らます(キールにもいれておく)
  2. 4連空気充填システムのコックを全て閉める
  3. 自動車用ポンプに交換
  4. 全てのコックを開いて同時充填(チューブ3箇所、エアフロア)
  5. チューブの規定値に達したらチューブのコックを閉じてホースを外し、エアフロアとエアキールに注入
  6. エアキールが規定値に達したら、キールのコックを閉じてエアフロアだけに注入
  7. エアフロアが規定値になったら完成!

自動車用ポンプでインフレータブルボートを膨らます まとめ

良いところ

  • 値段がめっちゃ安い!
  • 軽量で小型
  • 音が比較的静か

悪いところ

  • 自動停止機能が無い(高価な商品には搭載されているものもある)
  • ボート専用ポンプより時間が掛かる
  • タイヤ用ポンプなので、低圧でのメーター表示がどれ位正確なのか微妙
  • 耐久性はまだ不明

時間が掛かるのが嫌な人はポンプを2個にすれば2倍の速度になるので、計算上は5分程度になる?

自動停止機能が無いポンプは、空気の入れすぎだけ注意しましょう。

このポンプの裏側には注意事項が書かれていますが、連続使用時間は10分までとなっています。使用限界点での運用になるので覚悟しましょう(笑)。

今回の使用方法は商品本来の使い方ではありませんので、チャレンジする人は自己責任でお願いしますm(__)m

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