警告!!このページはマニュアル等を参照した整備の模範的要領ではなく,自分の行った自己流整備の記録です。船外機の整備ミスは命に関わるという事を忘れずに,できるだけプロに任せる事を強くお勧めします!このサイトを参考にした結果による,いかなる事態にも責任は負えません!

製作開始日:2011年5月17日

ボート & 船外機は,私の釣りの世界を大きく変えた画期的なアイテムだ。

釣りをしている時はとっても素晴らしいアイテムなのだが,これらのアイテムにトラブルが発生すると一転して大変なことになる。修理をするのに多くの時間や費用を費やしてしまうだけでなく,海上でのボート & 船外機のトラブルは命に関わる事があるので,特に注意しなければならない。

ここでは,船外機にエンジン不調が発生したときの診断や点検のポイントについて考えてみよう。

はじめに言っておくが,船外機のエンジン不調については原因が無数にあるため,必ずしもここでの考え方が正しいとは限らないので注意して頂き,複数ある考え方の一つとして書いてみようと思う。

さらに,私は船外機整備の専門家ではないので,素人の考えとして参考程度に読んで欲しい。

また,今回の話は「ヤマハ:4サイクル2馬力船外機(F2AMH)」をベースに書いていくので,船外機によっては参考にならないと思う。

エンジン不調をいっても症状はいろいろあるのだが,2サイクルでも4サイクルでも,ガソリンエンジンがきちんと回転するための条件として,「ガソリンエンジンの三要素」というものがある。

ガソリンエンジンの三要素とは,

  1. 良い火花
  2. 良い圧縮
  3. 良い混合気

のことだ。

この3つの条件がきちんと成立すると,エンジンは調子良く回転することができる。逆に言うと,これらのどれか1つでも欠けていた場合,エンジンは調子が悪くなったり,全く掛からなくなったりしてしまう。

それでは,各項目ごとに考えてみようと思う。

1.良い火花

良い火花の条件としては,

  1. 強い火花
  2. 最適な時期での点火

という2つの話がある。簡単な概要と構成部品を見てみよう。

ヤマハ2馬力船外機(F2AMH)純正のNGK製スパークプラグ

強い火花 ①

これは「スパークプラグ」という部品なのだが,エンジンが調子悪くなったときに,これを点検したり交換したりする場合は多い。

この部品は「強い火花」を作るための部品の一つだ。

「スパークプラグの整備」に構造と点検要領は詳しく書いたが,プラグに不具合が発生すると先端(電極付近)が黒くなる「くすぶり」や,ガソリン(2サイクルエンジンの場合はオイルも)が付着して濡れてしまう「かぶり」が発生することが多い。

こういった場合によくプラグを交換するのだが,プラグがダメなのではなく,他の部位に不具合がある(運転方法の不良も含む)ためにプラグが汚れてしまうケースが多いので注意したい。

そのような場合は,何回プラグを新品にしても,根本的な原因を解決しないと不具合が再発してしまう。

ヤマハ2馬力船外機(F2AMH)の点火ユニットとマグネット

強い火花 ②

点火系の構成部品は,上写真の「スパークプラグ」を除くと,たったのこれだけだ。

点火ユニットは,スパークプラグに飛ばす「高電圧」を作り出す部品だ。中にはコイルと半導体などが入っている。

マグネットは「磁石」で,エンジンが回転するとマグネットも回転するように作られている。

マグネットが点火ユニットの横ギリギリを通過する瞬間に,磁石の作用で点火ユニット内に高電圧を発生させる仕組みだ。

点火ユニット付近の部品を脱着すると,磁石との距離(エアギャップという)が変わってしまって高電圧が発生しにくくなるときがある。

 

続きはまた今度・・・。

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